雑談209

定期的な運動習慣がない、同じ年齢、同じ体重の人でも、日常の移動量や移動手段の違いによって、筋肉量と1日の総消費カロリーに明らかな差が生じています。
例えば、50代女性で、体重53kgの方で、在宅ワーク、デスクワーク、営業職をしていた場合の違いを見てみます。
これは、単純な比較なので、当然個人個人の状況によって、差異は生まれます。
目安としてご参考になればと思います。
まず、在宅ワークの場合、買い物へ徒歩で行くか、あるいは車や自転車を使うかによって状態が左右されます。
徒歩で買い物に行く場合は、最低限の家事に加えて“歩く・荷物を持つ・店内で立つ”という動作によって1日の総歩数が4,000歩前後まで増えるため、筋肉量は、20代の筋肉量を100%とすると、約86〜87%、1日の総消費カロリーは約1,600〜1,650kcalになります。
しかし、買い物の移動手段が車や電動自転車中心になると筋肉への負荷がほとんど生まれないため、筋肉量は約85%、消費カロリーも約1,500〜1,550kcalという3人の中で最も低い水準にとどまります。
次に、片道1時間の電車通勤をしているデスクワーク職の場合は、勤務中こそ座りっぱなしであるものの、往復2時間の移動(駅への歩行、階段、電車内での立ち姿勢など)が隠れた運動として機能します。
これにより、筋肉量は約87%、1日の総消費カロリーは約1,650〜1,700kcalを維持することができ、これは徒歩で買い物に行く方と同等か、それをやや上回る活動量となります。
最後に、同じ通勤条件に加えて日中も外回りをこなす営業職の場合は、毎日1万歩以上(1〜2時間以上)活発に歩き回るため、下半身の筋肉に毎日強い自然な負荷がかかり続けています。
その結果、3人の中で最も筋肉量をキープできており(約90%)、身体活動レベルも「高い」に該当するため、1日の総消費カロリーは約2,100〜2,200kcalと突出して高くなります。
このように、スポーツのような定期的な運動をしていなくても、徒歩での買い物や電車通勤、営業の外回りといった日々の生活動作の蓄積が、50代時点での筋肉の貯蓄量と、消費カロリーの差となって明確に現れます。

ちなみに、定期的な運動習慣のない50代男性で、体重70kgの場合は、こうなります。
在宅ワーク(車・電動自転車で買い物)の場合、筋肉量約 85%、消費カロリー約 2,100 〜 2,150 kcal
デスクワーク(片道1時間通勤)の場合、筋肉量約 87%、消費カロリー約 2,250 〜 2,300 kcal
営業職(片道1時間通勤+外回り)の場合、筋肉量約 90%、消費カロリー約 2,850 〜 2,950 kcal

消費カロリーは、男女差や体重によって変わるのですが、筋肉量の減る割合は同じ感じですね。

これが、60代になると……
60代女性、体重53kgの場合
在宅ワーク(車・電動自転車で買い物)の場合、筋肉量約 77 〜 80%、消費カロリー約 1,400 〜 1,450 kcal
在宅ワーク(徒歩で買い物)の場合、筋肉量約 79 〜 82%、消費カロリー約 1,500 〜 1,550 kcal
デスクワーク(片道1時間通勤)の場合、筋肉量約 80 〜 82%、消費カロリー約 1,550 〜 1,600 kcal
営業職(片道1時間通勤+外回り)の場合、筋肉量約 84 〜 86%、消費カロリー約 1,950 〜 2,050 kcal

60代男性、体重70kgの場合
在宅ワーク(車・電動自転車で買い物)の場合、筋肉量約 77 〜 80%、消費カロリー約 1,950 〜 2,000 kcal
在宅ワーク(徒歩で買い物)の場合、筋肉量約 79 〜 82%、消費カロリー約 2,050 〜 2,100 kcal
デスクワーク(片道1時間通勤)の場合、筋肉量約 80 〜 82%、消費カロリー約 2,100 〜 2,150 kcal
営業職(片道1時間通勤+外回り)の場合、筋肉量約 84 〜 86%、消費カロリー約 2,650 〜 2,750 Kcal
実際は、ずっと同じ体重じゃないとか、若い頃と同じように外回りする人は減っていくとか、いろいろ変化がありますが、比較のために敢えて同じ条件にしています。
筋肉量は減っていくのですが、定年退職して通勤時間がなくなると、消費カロリーは減ってしまいますし、負荷も激減して、筋肉量はさらに減ります。
しかも、家事を同居する家族等他の人がしている場合、上記の在宅ワークの方よりさらに、消費カロリーも下がります。
身体への負荷が減りすぎて、消費カロリーは少ないのに、それまでと同じように食べたら、筋肉は減っているのに、脂肪は増えるっていう、嫌なループに嵌りやすくなってしまいますね。

なんでも車で移動してしまう場合の活動量は、思っていたよりさらに少ないですね。
移動が自動車中心の生活の方ほど、定期的な運動を続けてほしいところです。