雑談185
暑くなるのが年々早くなってきているようで、今から怖いのですが、夏を乗り切るための熱中症対策のお話です。
暑さで身体の温度が上がると、熱を外に逃がすために皮膚の近くの血管が大きく広がります。
血管が広がると身体全体の血圧が下がり、脳へ行く血液が減ってしまうため、めまいや立ちくらみ、失神が起こりやすくなります。
これが熱中症の初期にみられる症状の仕組みです。
同時に、大量の汗をかいて身体の水分が失われると、血管の中を流れる血液の水分も減ってしまいます。
水分が減った血液はドロドロになり、血管の中で固まりやすくなって血の塊を作ります。
血管が広がって血液の流れが遅くなっているところにこの塊ができると、脳や心臓の血管を詰まらせる原因になり、脳梗塞や心筋梗塞といった重大な病気を引き起こす危険が高まります。
身体を効率よく冷やすには血管の仕組みを利用します。
首の後ろではなく太い血管が通っている首の左右の両脇、わきの下、太ももの付け根を冷やすと、冷たい血液が全身を巡ります。
このとき脳の温度センサーが勘違いして汗を止めてしまわないよう、氷などはタオルに包んでマイルドな冷たさにして当てることが大切です。
また、手のひらには体温調節のための特別な血管があるため、10度から15度くらいの冷たすぎない水やペットボトルで手のひらを冷やすことも身体全体の温度を下げるのにとても効果的です。
ちなみに、高熱が血管そのものを直接ボロボロにしてしまう恐ろしい仕組みがあります。
身体の温度が40度を超えるような高熱になると、血管の内側にある細胞が熱によって大火傷を負ったような状態になります。
血管の内側が激しく傷つくと、血液をサラサラに保つ機能が失われ、身体の中で血を固める成分が異常に暴走し始めます。
その結果、全身のあらゆる細かい血管の中で、数え切れないほどの血の塊が次々と作られてしまいます。
この塊が全身の細い血管を網の目のように詰まらせるため、脳や心臓、肝臓、腎臓といった命に関わる大切な臓器に血液が全く届かなくなります。
さらに、血を固める成分をすべて使い果たしてしまうため、今度は身体のあちこちから出血が止まらなくなってしまいます。
このように、高熱による熱中症は血管を破壊し、全身の臓器を同時に機能停止に追い込むため、命に関わる事態を引き起こします。
熱中症は単なる水分不足だけでなく、高熱によって全身の血管が直接破壊される命に関わる危険な病気です。
日頃から喉が渇く前のこまめな水分補給を心がけ、涼しい環境で身体を守る対策を徹底してくださいね。
