雑談177

新型コロナは、肺だけでなく、全身の血管にダメージを与える病気であることが最新の研究で報告されています。
2025年に欧州心臓病学会誌で発表された国際的な研究によると、感染から半年後の時点で、感染者は非感染者に比べて血管の硬さが平均して5歳分も加齢に相当するレベルまで進行していたことが示されました。
特に女性や、後遺症がある人でこの傾向が顕著です。
軽症であっても、女性の方が血管のダメージが残りやすく、倦怠感や息切れが続いている人は、血管の老化がより進んでいる可能性が高いとされます。
また、学術誌サイエンティフィック・リポーツなどの報告では、感染後に新しく高血圧を発症するリスクが約1.5倍に高まることが明らかになっています。
これはウイルスが血管の内皮細胞にある受容体と結合して直接炎症を起こし、血管の柔軟性を損なうためと考えられています。
さらに、イギリスの大規模な調査データでは、感染直後に血栓症のリスクが数十倍に跳ね上がり、回復後も最長で1年程度は脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高い状態が続くというエビデンスも示されています。
病気の症状から回復したとしても、血管の老化つまり動脈硬化が一気に進んでしまうということですね。

新型コロナは2026年に入ってからも80カ国以上で数万単位の新規症例が毎月報告されています。
かつてのような爆発的な流行は抑えられていますが、ウイルスが完全に消滅したわけではなく、季節性インフルエンザのように常に一定のリスクとして存在し続けています。
終わったことと思われがちですが、実際には今も私たちの身近でウイルスは循環し続けています。
現在も特に高齢者や基礎疾患のある方にとっては、重症化のリスクがあるため、病院や高齢者施設では引き続き警戒が続けられています。

ちなみにワクチン接種の効果は以下の通りです。
・重症合併症の抑制: 感染後の急性心筋梗塞や虚血性脳卒中の発症リスクを低下させることが、海外の研究で示されています。
・血管へのダメージ軽減: 免疫系が迅速に反応するため、ウイルスによる直接的な血管破壊や、過剰な炎症反応(サイトカインストーム)が抑えられ、血管への負担が軽くなります。
韓国の全国規模の調査では、ワクチン接種者は未接種者に比べて、感染後の急性心筋梗塞や虚血性脳卒中の発症リスクが有意に低いことが示されました。

米国の研究では、mRNAワクチン接種が、新型コロナによる入院患者の静脈血栓塞栓症(VTE)の発症を有意に減少させることが示されています。

冠動脈疾患や心不全を患っている高齢者を対象とした研究では、ワクチンを3回以上接種した群で全死因死亡率が大幅に低下し、生存に寄与することが確認されています。