休まないと詰む
むかし働き方の話をしていて、「今の人は仕事が大変だと言ってすぐに心を病む」という話題になりました。
──昔は仕事中(拘束時間)に待ち時間がずいぶんあったはず。
バブルの頃は携帯電話もなかった。
今はITの進化で昔だったら1週間かかったことが1時間もかからない。
しかし、テクノロジーが進化しても、人間が進化したわけではないので、脳は昔のまま。
今は脳にかかる負担が大きすぎる。
しかも、バブルの頃より人員削減されて、1人にかかる負担は大きい。
これでは心身ともに破綻する──
こういった変化も、実感がないと理解できないのかも。
別に、昔の方が楽だったというつもりは全くありません。
どのみち長時間労働が大変なのは確かなのですから。
ただわかっていることはあります。
適度に休ませて、働いたほうが効率がいいし、生産性が上がるということ。
そこを考えるのが経営者の仕事だということ。
実際は逆のまま、現場の責任感だとかやりがいに頼りきってなんとかきたけれど、少しつづ崩壊に向かっているので、今変わらないといけないのですが…
要求されるがまま働いて身体を壊しても、倒れても、そのツケを払うのは労働者自身です。
長時間労働や過密労働、格安料金を良心的だと礼賛する人たちは、それで労働者が病気になったり怪我をしたりカツカツの生活費になって困窮しても、誰も気にしない。
激安商品が人の犠牲の上に成り立っているなんて、想像もしないのです。
働いて働いて、心身共に削られて、働けなくなったらゴミのようにポイっと使い捨てにされます。
何故わかるかというと、90〜2000年代は他業種がこの業界に経営だけ参戦してきていたので、こういったトラブルが多かったんですよ。
人間は、休みなく働き続けられない。
ましてやマッサージは肉体労働なのに、負担を事務の仕事と同列に考えているような経営者が多かったんです。
娘を殺す気か!とご両親が乗り込んだサロンもありますね。しかもそういった話は珍しくなかった。
これを読んでいる方の中で、もしも精神的に肉体的に追い詰められて切羽詰まっている方がいらっしゃるのならば、物理的に逃げる、休む、しかないと思いますので、まずはそこから離れてみてくださいね〜
簡単じゃないと言いたくなるでしょうけど、身体を壊したら、結局離れる羽目になりますから。そして回復に数年を要しますから。それならば、自分の意思で動ける時に動いた方がダメージが小さくてすみます。
生きていれば、どうとでもなります。