脂質のはたらき
食事は、炭水化物・脂質・タンパク質の三つのバランスを取り(炭水化物60%・脂質15〜20%・タンパク質20〜25%の割合)、ミネラル、ビタミンなどの栄養をしっかり摂取することが大切です。
脂質は植物性食品と動物性食品どちらにもあり、オリーブオイルなどの食用油のほか、肉や魚などの食材や高脂肪の乳製品に含まれます。
食べ物からとる脂質の9割は中性脂肪★です。
脂質は重要なエネルギー源としてだけではなく、ホルモン・細胞膜・核膜を構成したり、皮下脂肪として臓器を守り、身体を寒さから守る役割があります。
また、脂溶性ビタミン(ビタミンA・E・D・K)の吸収を促す効果もあります。
サラダにオリーブオイルを使ったドレッシングをかけるのは理にかなっているわけです。
脂質はエネルギーとして利用されますが、とりすぎると体脂肪になって蓄えられます。
しかし、不足すると筋肉のタンパク質を分解してエネルギーに変えられたり、ホルモンバランスが崩れたりします。
★中性脂肪は、三つの脂肪酸と一つのグリセロールからなります。
脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。
飽和脂肪酸は、肉類や乳製品など動物性の中性脂肪の主な成分です。
動物性脂肪の全てが飽和脂肪酸なのではなく、バターの飽和脂肪酸率は71%で残りは不飽和脂肪酸ですし、牛脂の飽和脂肪酸率は46%で残りの不飽和脂肪酸は、オリーブオイルと同じオレイン酸です。
不飽和脂肪酸は、植物油や魚油の中性脂肪に多く含まれています。
不飽和脂肪酸のオメガ3系のα-リノレン酸やオメガ6系のリノール酸は体で合成できないため、食事でとる必要があります。
α-リノレン酸は、アジ・イワシ・サンマなど青魚に、リノール酸は大豆に多く含まれます。