エストロゲンとコレステロール

更年期以降の女性は、女性ホルモンのエストロゲンが減って、コレステロールの調整がうまくいかなくなります。
コレステロールには、LDL(悪玉:肝臓から全身にコレステロールを届ける)とHDL(善玉:余分なコレステロールを回収し肝臓に届ける)があります。
エストロゲンには、LDLを調整する機能があるので、エストロゲンが減少すると、LDLが増えていきます。
増えすぎると、脂質異常症になります。
すると、動脈硬化になり、脳や心臓血管系の病気につながります。

体内のコレステロールの7割は肝臓で合成され、食事からのコレステロールが減ると体内での合成を増やそうとします。
コレステロールを減らすには、コレステロールの合成を増やす食品を減らすことが効果的です。
コレステロールを増やす食品は、脂身の多い肉、ベーコンやハム、バター、チーズ、ポテトチップス、チョコレート、クッキー、ドーナツ、ケーキなど油を多く含むものです。
これらをできるだけ減らし、不飽和脂肪酸を含む食品である、魚、大豆、野菜、海藻、ナッツ、果物、植物油などを摂るようにします。
調整するためには、早めの対策が鍵となります。
食事、軽い運動習慣を続けることの他、肝臓に負担をかけないという面も大事です。
タバコやアルコールを極力やめるか減らす、食事量を食べすぎない、睡眠不足や運動不足を解消するなどがあります。