極端なダイエットの果てに待つもの…
何度も栄養について書いてしまうのは、極端なダイエットを繰り返していた人たちと関わったことがあるためです。
とある人の例です。
10代の頃からダイエットをしている人がいました。
運動は特にしません。
ムキムキになりたくないから筋肉はいらないとのこと。
甘いものが好きで炭水化物ばかりの食事でカロリー制限していました。
痩せては食べるを繰り返していました。
10年ほど経たときも、相変わらず同じことを言っていました。
さらに10年経ってもダイエットを繰り返していました。
基礎代謝だけをとれば痩せると言って、1,600キロカロリーに抑えていると言っていました。
食費がかかると言って、肉や魚をあまり摂っていませんでした。
その割に肌荒れが治らないからとSK-Ⅱなどの高級化粧品を使ってみたり、皮膚科に行ったりしていました。
痩せては食べてを繰り返していたので、肥満ではないけれど細くもない、かといって健康的ではない状態でした。
疲れやすく、寝ても疲れが抜けず、身体は冷え、肌荒れは治らず…記憶力が曖昧になり、イライラし怒りっぽくもなっていました。
こういう生活を続けていると、
50代で骨粗しょう症のリスクは上がります。
筋肉の量は通常よりも早く減り、自律神経の機能が低下し、免疫機能も落ち、病気にかかるリスクが上がります。
さらに血糖値の乱高下が起こり、血管の負担が増えます。
それによって、動脈硬化が起こり、心筋梗塞や脳卒中など心血管系の疾患のリスクが上がります。
「体重を5kg以上減らした後で元に戻した女性は、体重が安定している女性に比べ、心臓突然死のリスクが3.5倍に高まる」
「正常体重内で体重の増減を繰り返す「ヨーヨーダイエット」をしている女性は、冠状動脈性心疾患の死亡のリスクが66%増加する」
「心筋梗塞などを起こした患者さんが、その後数年間で大きく体重の変動を起こすと、心筋梗塞や脳卒中などが増えて寿命にも悪影響がある」
「極端な体重変動がみられる人は、心血管疾患や心筋梗塞、心停止、血行再建術の施行や閉塞性動脈硬化症、狭心症、脳卒中、心不全を起こしやすいことが分かった。
体重変動幅が最も大きい人では、変動幅が最も小さい人に比べて、死亡リスクは24%、心筋梗塞リスクは17%、脳卒中リスクは36%、それぞれ上昇した」
「迅速で顕著な減量は骨量や筋肉の減少の引き金にもなる。
骨量の低下は、特に高齢者で骨折リスクを高め、生活の質に重大な影響を及ぼす可能性がある。
骨損失の問題は「ヨーヨーダイエット」で問題になりやすい。
というのは一度骨量を減らすと、その後体重が増えても減った骨量は戻らないことが多いからだ。
また、ダイエット目的で食事制限だけを行い運動をしないと、脂肪だけでなく筋肉も少なくなってしまう」
「ヨーヨーダイエット」を防ぐために 短期間の体重の変動は危険